こんにちは、営業部営業企画課のさとうです。2023年4月から6月にかけて、心意気ブランディング事業のメンバー主催で社内ワークを行いました。
テーマは『営業部の心意気を見える化』
上司のnumazawaから「挑戦してほしい」と声がかかり、ほりこしと私がファシリテーターに任命されました。社内ワークとはいえ、はじめての試み。ワークや準備期間の様子をレポートしたいと思います!
この記事で読めること
ワークショップ開催の背景
心意気ワークを開催する前から、当社では営業職の採用活動を行ってきました。しかし、残念なことにデザイナーなどの他職種よりもエントリーがあまりこなかったり(涙)、会社にマッチする人材と出会えない…そんな悩みを抱えていました。
なぜ営業職が選ばれにくいのか?
学生などの求職者が営業職についてどんなイメージを持っているのかを調査したところ、営業職に対するポジティブなイメージもありましたが、同じくらいマイナスイメージも持たれていることがわかりました。
- 押し売りの印象がある
- 数字のノルマが厳しそう
- クライアントの顔色をうかがってそう
- つらい、大変そう
私も同じようなイメージを持っていましたので、気持ちはわかります。営業職の皆さん本当にご苦労さまですね…!
しかし、当社の営業は全員勤続10年以上のベテラン揃い。20年以上の方もいます。ここまで続いているのだから、何かこの会社で働き続ける理由があるはずです。当社の営業職ならではの魅力(=心意気)を発信することで、選んでもらえるようになるのでは?と考え、営業職の心意気を見える化することにしました。
見える化までの流れ
ワークで心意気を発見する
- 事前準備(仮説立て)
- 心意気発見ワーク
心意気をタグライン化する
- 事前準備(アイディア出し)
- タグラインプレゼン
- タグライン決定
心意気を発信する
ワークで心意気を発見する
まずは営業部の心意気は何か?を発見する工程です。心意気は市場やニーズの中ではなく「自分たちの中」にあるもの。ワークを通して事実・エピソードを振り返りながら心意気を見つけていきます。
Step1 事前準備(仮説立て)
ワーク開催の前に、心意気ブランディング事業のメンバーで営業部の心意気って何だろう?と仮説を立てる会議を行いました。例えば、営業部の魅力をひと言で伝えるとすればどんな伝え方があるでしょうか。
- 商材・サービス「印刷をする会社です」
- 地域「米沢市にある会社です」
- 社風・社内環境「アットホームな会社です」
他にも休日・福利厚生、オフィス環境…など様々な伝え方がありますが、これらは他の会社にも言えることで、当社の営業職ならではとは言えませんね。
「なんでこの会社で働いているんだろう?」「勤続年数が長い理由はどこにあるんだろう?」と考え続け、「モチベーション」の中にヒントがあるのではないかという考えに辿り着きました。そこで、どんなことがモチベーションになっているのか、思いつく限りキーワードを出してみることにしました。
「実はタスクをこなしていく達成感が好きなんじゃないかな?」
「お悩みコレクターっぽいかも」
「やっぱり誰かのために貢献することにやりがいを感じてると思うんだよね」
「情緒的な感じだよね。原動力が人情っぽいような…」
あーでもないこーでもないと考え続けること数日。ようやく糸口となるキーワードが出てきました
「信念」「可能性」「なんとかする」
心意気デザインの営業部は『自分たちの可能性を信じたいと思っているのではないか?』という仮説ができあがりました。いい感じです。
Step2 心意気発見ワーク
そしていよいよ、ワークショップを開催。きっとマスクをしているせいだと思いますが、みんな「一体何をやらされるんだ」という神妙な面持ちです。
事実・エピソードを出す
まずは心意気発見ワークの背景を伝え、社員一人ひとりにモチベーションにちなむ事実・エピソードを出してもらいました。例えば、自社であえてやっていること、こんなところに至福の瞬間がある、などなど。これは正解不正解があるものではないので、自分自身が感じる素直な気持ちを書き出していきます。
思い思いのエピソードが出てきました。こうして言葉にしてアウトプットすると、他の社員が普段どんなことを思いながらお仕事をしているのかを知ることができますね。
共感ポイントを探す
一人ひとりから出た事実・エピソードの中で特に共感できるものにシールを貼り、心意気のヒントを探していきます。
次のようなキーワードが共感を集めました。
- お客様の会社の一員レベル(一緒に考えてくれる)
- みんなの味方、救世主
- 何とかしてくれ川島さん
- ひとりぼっちで悩ませない!みんなで解決♡
- 一緒に悩める喜び(お客様の悩みを会社全体で解決しようとする)
当社の営業部はとにかく一生懸命。どうにか解決できないか?どうやったら実現できるか?と社内の中で誰よりも常に前を向いています。一つひとつに向き合って遠回りすることもありますが、クライアントと一緒に前に進もうとするところが良いところだなぁと、再確認できる場となりました。
心意気を見つける
さて、全員から出てきた事実・エピソード、共感ポイントをもとに、グループワークで営業部の心意気を考えてみました。各グループから出てきた心意気はこちらです。
A班「米沢の”できる”を創る!!」「ソレデキル課」
B班「限界線を決めない、プライドが根底にある」
C班「助けることをあきらめない!」
キーワードや表現は違うものの、どのグループも心意気は同じ方向を向いている感じがしますね。一人ひとりの事実・エピソードから始まり、みんなで自分たちのことを考え抜いた結果、「米沢の”できる”を創る」が営業部の心意気ということで決定しました!ワークが始まる前と違い、みんなの表情も満足気です。
心意気をタグライン化する
私たち心意気ブランディングチームは、営業部の心意気「米沢の”できる”を創る」を世の中により伝わるようにと「タグライン化」することにしました。もちろん「米沢の”できる”を創る」のままでも良いのですが、もっとより心意気が伝わるようにブラッシュアップしていきます。
※タグラインとは…企業やサービスの心意気をひと言で表したものです。例えば、サントリーは「水と生きる」。KAGOMEは「自然を、おいしく、楽しく。」など、企業やサービスの心意気や信念が込められています。
Step1 事前準備(アイディア出し)
営業部にタグラインを提案する前に、まずはアイディア出し。「米沢の”できる”を創る」を軸に、どんどん思いついたものを書き出していきます。
あっという間にホワイトボードが埋まりました。楽しみながらも、メンバー全員大真面目に考えています。
たくさん出たアイディアの中で、提案するタグラインを絞ります。アイディアを出しているといつの間にかあらぬ方向に転がっていきがちですが、心意気が明確になっていると「一番伝えたいことはコレだよね」と常に原点に戻ることができます。
今回は6案にしぼり、提案することにしました。
- 「できる」をつくる
- 米沢で「できる」をつくる
- 「できたらいいな」を一緒につくる
- 「できる」のクリエイター
- 「できる」をココから
- できる つくる よりそう
さぁ、いよいよプレゼンです。
Step2 タグラインプレゼン
プレゼンでは、よりタグラインをイメージしやすいように仮ポスターを制作して臨みました。補足文(=ステートメント)とイメージ画像もつけています。
「どれも良いね」「ステートメント、泣けるね」そんなつぶやきが聞こえてきました。心意気に触れて心が揺れ動く瞬間を目の当たりにすると、私たちも嬉しい気持ちでいっぱいになります。
みんなで6案の中で良いと思ったタグラインとその理由を発表しあいました。
見事に各案に意見がわかれました。もう少し偏るかなと思っていたので、この後どうまとめよう…と内心焦り気味です。
その後、グループワークでディスカッションを行いました。ポイントは「心意気」が伝わるかどうか。何度も心意気に立ち返りながら、話を深めていきます。
「米沢」「一緒に」「よりそう」といったキーワードも大事にしながら心意気に焦点を当てていくと、いくつかのキーワードに共感が集まりました。
- 心意気は覚悟そのもの
- 営業はスタートライン
- できるは営業から(営業ができないと言ったらできるは生まれない)
- 可能性をつくるお仕事
- シンプル、覚えやすく伝わりやすい
- 「ここで働きたい」と共感した会社がたまたま米沢にあったというニュアンス
何度も対話を繰り返し、細かい解釈をすり合わせることで解像度が上がっていく感じがしました。そもそも営業ができないと言ったらお仕事は生まれません。誰よりも粘り強く「どうしたらできるか?」と考え続ける当社の営業部の姿勢は、可能性をつくるお仕事だと言えます。
今回のプレゼンでは「できる」をつくると「できる」をココからの2つにしぼり、改めてブラッシュアップして提案することになりました。
Step2 タグライン決定
4月にスタートして2ヵ月。全員で何度もディスカッションを重ね、ついにタグラインが決定しました!できあがったタグラインをお披露目したいと思います。
「できる」を、ここから。
それは、誰かの可能性を広げる大切なおしごと。
もし、あのとき諦めていたら
もし、あのときみんなに相談していなかったら
もし、あのとき「できない」と選択していたら
たくさんの「できた」は生まれなかった。
わたしたちは、
クライアントにとって第2の社員のような気持ちで
一緒に悩み、喜びも分かち合う。
誰よりも「できる」を信じている。
ここから「できる」をつくろう。
ファシリテーションをしてみて感じたこと
今回はじめてファシリテーションをしてみて、一方的な要望や提案よりも「対話」の大切さを強く感じました。今まで市場やニーズにばかり目がいってしまいがちでしたが、クライアントの心意気に敬意を払い見える化する。そんなお仕事ができることを誇りに感じます。また、心意気が明文化されると嬉しさや喜びが湧いてくる実感もありました。全体のワークを通して有意義な時間となり、とても満足しています。
心意気を世の中に見える化する
「できる」を、ここから。
このタグラインはこれから心意気デザインの営業が掲げていくものです。何かに取り組むとき、判断に迷ったとき、いつでも心意気はなんだっけ?と立ち戻ることができます。これからツールや行動・発言といったあらゆるところでこの心意気を伝えていけば、共感してくれる方と出会えるかもしれません。これからこの心意気を持ち続け、発信していきたいと思います。
この記事を読んで共感してくださった方が一人でもいたら嬉しいです。
わたしたちと一緒に、ここから「できる」をつくろう。